第91回「SDGs競争をしかける!」(板紙段ボール新聞R4年2月7日付)掲載より

〝SDGs〟、この言葉はかなり浸透してきたという実感があります。国連でSDGsが国際目標として採択されてから6年が経ち、日本も政府をはじめ自治体、企業、団体、個人あらゆる層でこの活動が進んできました。

こうした中で、昨年公開されたSDGsの達成度に関するレポート「Sustainable Development Report2021(持続可能な開発レポート)」によると、我が国の達成度は世界ランキングで18位でした。

因みに1位はフィンランド、続いてスウェーデン、デンマーク、ドイツと続き位の英国まで欧州勢ですが、日本はアジアではトップになります。個人的には、なかなかいい線を行ってるなと思っています。

なぜなら、日本の本来の暮らし、すなわち筆者が育った時代が今よりずっとサステナブルであったためです。このため本気を出せばトップレベルに達成必達と考えます。

このため我ら板紙・段ボール産業がSDGsで競うことで順位がどんどん上がると考えます。このため、このコラムでは読者の皆さまを刺激するようなネタをどんどん取り上げたいと思います。

今回の事例、欧州段ボール多国籍大手DSスミスは向こう5年間に1億1760万ユーロ(約154億円)をサステナビリティ戦略・開発に投資し、2年以内に100%リサイクル可能なパッケージを上市、2025年までにスーパーマーケットおよびイーコマースで使用されている数十億個のプラスチック製品を紙ベースに置き換えるとしています。この置き換えにあたっての新素材は感染防止技術も盛り込まれるとのこと。ぜひ、このような莫大な投資でなくても自社のスペシャリティを活かして紙化を促進して頂きたいと思います。

筆者の新たな取り組みは、飲料は紙パッケージに入ったものを選ぶことです。割高ではありますが、プラにより発生する環境負荷コストを私が負担しようという気持ちから。少なくとも社内SDGs実践ランキングでは今年高得点を稼ぎ出せそうです。

※写真は紙パッケージの国産ミネラルウォーター