第61回「箱が主役の時代へ」(板紙段ボール新聞R1年8月7日付)掲載より

印刷した紙器、段ボール箱は基本的にロットがまとまらなければできない世界でした。いわゆる最小ロットがあって「数が少ないと割高」、「量が多ければ多いほど安くなる」方式です。

  

こうした生産システムでは紙箱だけでなく工業化社会では常識。つまり大量生産、大量消費型社会、豊かな暮らしをもたらしました。

昭和の高度成長期、平成の成熟化時代と経て、スタートした令和へ、これからも変化する環境…こうした中、段ボールにも本格的なデジタル印刷の時代が動き出しました。

一つから美しい箱が作れる!表現したものが何の制約もなくプリントできる!筆者は゛待っていました゛とばかりに…贅沢にも最高品質(テレビで言えば8K画像)と言える美しい印刷モードで青森のりんご箱(トレイ)を作りました。たわわに実ったりんごの森を写しだし、ご当地の愛らしい「ゆるキャラ」もあしらいました。

これまで箱は商品を運ぶ、保護する、販促するという名脇役と決まってました。しかし、手前味噌ですが、ここまで来ると箱が主役ではないかと思えてきました。

ちょうど名陶の花瓶や壺、食器のように。それ単体で驚くほどの価値が!?…さあ、皆さんの鑑定はいかに?実物写真は当社ホームページで、是非ご覧下さい。