第35回「北京の新しい販売合戦」(板紙段ボール新聞H29年6月7日付)掲載より

中国の印刷紙器・段ボールの生産量はこの20年で日本を追い抜き、そして近年は米国を抜き世界一の座につくまでになりました。そこで現状確認を目的に北京市内の大型スーパーに潜入、現場からレポートします。

想像したとおり売り場に並ぶブランドは百花繚乱、食品、飲料、日用品、電気掃除機等の小型家電など、我々に馴染みの日本製から、世界ブランド、ヨーロッパ系、アメリカ系、それに多数の地元メーカー品とあまりの選択肢の多さに驚きました。必然的に各社ともに自社商品をどうアピールするかが売上げを左右します。 そこで、日本には見られない秘策を垣間見ることができましたので、そのひとつをご紹介します。日本でも試食販売は行われていますが、北京ではもっと積極的でした。私が立ち止まって棚を眺めていると、高校生くらいの女の子がすぐ横に。携えた段ボール製の印刷も鮮やかなミニディスプレイにトマト風味のクラッカーが載っている。「是非食べてみて」(? 中国語で不明ですが)と肩を叩きます。では一枚味見をと私、次の瞬間には買い物かごにはひとパック。哀しいかなこういう場面で断れない私。本来なら省人化した販売形態がスーパーマーケットですが、ここでは各ブランドが人海戦術で販売合戦をしていたのでした。そして、その小道具にも付加価値段ボールが重要な役割を演じていたのでした。次回もこの店内よりレポートします。