第21回 すごいおじさん現る!(板紙段ボール新聞H28年4月7日付)掲載より

POPディスプレイ百花繚乱の欧米スーパーマーケット事情について既に紹介しましたが「都会の狭い店頭には無理」、「段ボールユーザーはそこまでお金をかけられない」という 声も頂きました。バレンタイン商戦後の3月、都内のスーパーで強力なアイテムを見つけました。

  

この什器=写真=、どこのお菓子メーカーかは言わずと知れた日本を代表するあの会社ですね。キャラクターのおじさんは板紙にベタ印刷で曲線を多用して丸っこさをうまく強調、背面は赤のカラーライナを活かし赤い口を表現しています。 つまり、複雑な立体構成はコートボール、剛性は段ボールで確保とうまいコラボで作られ、口の中に商品が入っているようになっています。これは素晴らしい『板紙・段ボール新ブン』メイの利器ですね。 日曜日ということもあり、ちびっ子と一緒の買い物客も。この目立つおじさんに近づかない理由がありません。

売られている商品はグミ、子供の目線の位置に商品があることが大きなポイントで、さっそく一袋お買い上げ。この什器の効果を整理すると、以下のようなストーリーです。 来客の視覚に一番に入るのはグミではなくおじさんだけど、ターゲットとなる子供を確実に惹きつける→親がついて近寄る→子供が手を入れたい、そして商品を掴んで取り出してしまう→親はもはや制止できない→確実なお買い上げ。

什器はモノを言わない宣伝販売員。試食販売員を置くのとどちらが売上げに貢献するの か気になりますが、少なくとも、このおじさんの人件費のほうがどうみても安そうです。なんだかこれから店頭がますます賑やかになっていく予感です。