第12回 農業は“おしゃれ” (板紙段ボール新聞H27年7月7日付)掲載より

日本の農産物輸出額は年間約33億米ドル、 イタリアは約410億米ドル(農水省11年統計)。 この大きな差に驚き、急遽この5月ミラノに飛び 『フルーツイノベーション2015』を見に行きました。

  

大きな見本市会場には、なんと出展者230以上。シシリア島など島しょ部からも 大小様々の農業団体がご当地フルーツを携えて華やかなブース。オレンジ、レモン、 グレープ、洋ナシ、桃、リンゴ、試食しきれないほど。意外にもキウイフルーツの世界 シェアは1位とか。イタリア国内の流通業者だけでなく欧州連合(EU)圏内外からも バイヤーが訪れ熱心な商談が繰り広げられていました。

レモンの香りときれいなお姉さんに促されて気が付けば商談コーナー、写真集のような カタログで旨味、品質、衛生管理、価格諸々の説明を受ける羽目に、困って苦笑いを するだけ。しかし、農産物のプレゼンも高級食品、化粧品、電気製品との違いが無い ことに気づきました。つまり、どの果物の生産者がブランディングに投資をしていて、スマ ートなロゴ、生産地の魅力をアピール、特長を明確化。その際には、大判サインパネル、 段ボールディスプレイ、そして美しい印刷を施した段ボールトレイ、カタログの4点セットの 存在が極めて大きいのです。

これから世界輸出が本格的に始まる日本の農産物、 その際にこの販売手法は大いに参考になりそうです。 おっとその前に困ったことが、うちにレモンの営業マンが 来たらどうしよう…。