ゴミから一転!循環するテニスボール (DSスミス)
テニスボールの寿命は思いのほか短く、プロ選手で使用2時間、余暇で楽しむ一般人で24時間だ。ヨーロッパでは毎年7100万個のテニスボールが使い捨てられている。
持続可能で循環型社会の実践を社会のあらゆる側面へと広げていくなかで、テニスをすることも実践対象の1つだ。テニスは長い歴史のある高貴なスポーツだが、地球に負の影響を与えることもある。実際、摩耗したテニスボールは新たな価値を生み出すことなく廃棄されており、それは大きな損失だ。
チェコ共和国の企業Dropp Vít Gloserはテニスボールが環境へ及ぼす負担を可能な限り抑え、かつ価値を生み出すことに取り組んでいる。同国のDSスミス・パッケージ部門はそれに加わる好機を得た。目標は使用済みテニスボールがリサイクルされるように循環型ソリューションを考案、最適なものを選別し、循環型経済の原則に従って生かしていくことだ。
DSスミスに深く根付いた循環型経済の精神により、目を引くデザインが印象的なテニスボール回収ボックスが作り出された。満杯になれば取り外して新しい空箱と置き換えるだけだ。十分な耐久性と強度のある段ボール製で、回収と再利用を繰り返すことができる。回収されたテニスボールは粉砕され、ゴムのかけらと繊維素材に分離される。各素材は再利用され、循環していくのだ。フランスの例では陸上競技・バレーボール・テニスの施設用床材や遊技場の床材として再利用されている。
身近なところを見渡してほしい。無駄に消費され廃棄されている生活雑貨に気付くかもしれない。それを一緒に変えていこう。
引用:DSスミスホームページ “Linear waste is over. No balls to dump! “(December 15, 2021)