アニロックスロールとは
フレキソ印刷機に使用されるインキ転移用ロールのことで、インキパンからファウンテンロールに拾い上げられたインキや、ポンプによってチャンバー内に送り込まれたインキから正確なインキ量を計量して刷版へ供給する役割を果たします。
また、アニロックスロールの表面はレーザーまたは機械により彫刻された小さなセルで覆われています。セルはすべてが均等に配列していて、同じ深さと形状を持ちます。セルは1インチ当りの個数と深さとボリューム(容量)とで規定され、セル数によって「細かい」・「粗い」と表現されることがあります。
アニロックスロールは、フレキソ印刷を他の印刷方式と区別する大きな特徴的要素で、これにより印刷速度に影響されることなく均質で管理可能なインキ転移が可能となります。
ライフパワーとは
フレキソ・インキおよび防滑剤(ニス)によるアニロックス・ロールの目詰まりに効果的なエマルジョン型洗浄剤です。この革新的な製品は、水性洗浄剤では除去しづらい、強固に付着した樹脂やインキに対して優れた洗浄力を発揮します。すでに大手工場での使用実績があり、特にアニロックス(セラミックおよびクローム・メッキ)ロールにおける目詰まりの洗浄に効果的です。さらに、洗浄後の印刷の仕上がりにも目を見張るものがあります。
※印版(樹脂版)の洗浄時は原液のまま使用せず、水で3~5倍に希釈してからご使用ください。
RT‐36シリーズ
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- ノーマル/18L(1缶)(水のようにサラサラ)
- SP(スペシャル)/18L(1缶)(フレキソインキと同粘度)
特徴
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- 大気汚染の心配がなく、毒性や危険性が少ない
- 強固に付着した樹脂等に優れた洗浄力
- 他の機材に対して、逆汚染しない
- 環境にやさしい
※PRTR法の一種および二種に該当する物質は、一切ありません。
循環式のメリット
- 作業中(アニロックス停止時)でも洗浄できます。
※一部旧タイプのマシンを除く - ゴム・ローラー(ローラーカット方式)も同時に洗浄できます。
- インキ管(パイプ)の内側にこびりついたインキ等の固まりも除去できます。
循環洗浄ではゴムローラーやインク管の内側にこびりついたインクの固まり等も隅々まで除去できます。
また、水切りネットやフィルターで浮遊物を除去すれば繰り返し使用可能です。
セラミック・アニロックスロール洗浄テスト
線数 | 300線/インチ |
インキング | ドクター・チャンバー・ブレード方式 |
ブレード | プラスチック・ブレード |
セル角度 | 60° |
インク容量 | 9cc/㎡ |
機種名 | マルタンFFG618 |
洗浄液 | ライフパワー RT‐36 |
洗浄時間 | 5時間循環 |
使用方法
フレキソ・インキ及び防滑剤(ニス)によるアニロックス・ロールの目詰まりに対して
- インキ及び防滑剤(ニス)によるアニロックス・ロールの目詰まりにおいては、原液のままでご使用ください。
- 機械の停止中もしくは作業中でもアニロックス・ローラーを使用しないときに約9リットルをインキ容器に入れ1~2時間程アイドリング状態で循環させてください。
アニロックスの目から溶け出したニスはネットの上に、インキは底に留まります。尚、水切りネットかフィルターで浮遊物を除去すれば、繰り返し再使用が可能です。(洗浄不可まで量が減った場合は、継ぎ足しても洗浄可能です)
※アニロックスロールの洗浄後はインキ替えと同様2~3分程水洗いしてください。
印刷(樹脂版)の洗浄
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- 自動洗浄または手洗いの場合、希釈率(水で)3~5倍にして、アトマイザー(スプレー式)で噴霧してその後、自動洗浄またはブラシで洗い流してください。
- 浸漬(じゃぶ漬け)洗浄
希釈率5倍で溶槽の様な平らな容器に印版を入れ、数時間漬けておき、ブラシ等で洗い流すと簡単に落ちます。
※条件よくする方法としましては
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- 温度を50°位に上げる
- 超音波洗浄
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※注意:浸漬の場合は印版の回りのシールを溶かす恐れが有るため、原液の使用を避けてください。