紙器・段ボール製造現場の課題の一つである「紙粉対策」。
打抜き加工で発生する紙粉トラブルの原因と対策をご紹介します。
紙粉とは?
打抜き・トムソン加工のトラブルとしてよくあげられるものの一つに「紙粉」があります。紙粉とは、板紙や段ボールを打ち抜いた際に発生する細かい紙クズのことで、粉状のものや糸状のものも含みます。製品として納入する際、紙粉が混入していると品質不良としてクレームにつながる場合もあります。
紙粉の原因
紙粉は紙の切れ不良により発生します。抜型の刃材の潰れや劣化、正しいゴム付けがされていない等の原因が考えられます。特に、罫線刃に近い切れ刃の部分では、紙に引っ張り力が生じるため切れ不良が発生しやすくなります。またゴムを刃にぴったり付けて貼ってしまうと、ゴムが加圧され横に膨張する際に紙が引っ張られ(右図)、同様に切れ不良の原因となってしまいます。
対策方法について
抜圧を抑えて刃材のつぶれを防止する。切刃に対して適切なゴム貼りを行う。打抜き後の製品から紙粉を除去する等の対策が考えられます。