東京国際包装展(TOKYO PACK2024)を見学しました。多くの出展者からお話を伺い、また海外識者の基調講演などで印象に残ったことを要約します。
箱生産のデジタル化進展だけでなく、箱そのものがアナログからデジタル機能へと変わろうとしています。すなわち、eコマース普及でブランドが消費者と直結しダイレクトコミュニケーションツールになっていきます。
このため、箱は「中身の製品が、ブランドのどんな思想を基に、どこで、強制労働がなく、環境破壊することなく作られ、どれだけのCO2排出で輸送され消費者に届けられるか」の一連のフローを透明化させる必要があり、その機能付加が求められています。また、消費者が安全に使用できるようにインストラクションもしなければなりません。
そして、豊かな海を守るためにリサイクル素材であること、地球温暖化抑止のために化石素材のプラスチックから再生資源の紙にすることが必要です。そのためにはプラ包装を減らす法整備が求められ、既に多くの国がかなり強制力のある規制を導入しています。
こうした社会要請が画期的な新製品を生み出している事実を、例えば香港からの出展社の洗練された商品=写真、エコノイ社製品=を手に取って実感しました。香港では今年の4月から使い捨てプラ食器などの提供を禁止する規制が開始されました。コンビニ弁当の容器、フォーク、ナイフ、ストロー、一切でプラ使用が禁止となりました。やはり、イノベーションを企業に求めるだけでなく、法整備が企業のイノベーションを加速化すると改めて思いを強くしました。