第37回「箱にさえ入っていれば」(板紙段ボール新聞H29年8月7日付)掲載より

北京の燃えるスーパー商戦をレポートしてきましたが、最終回は酒類売場からです。中国は5~6千年以上も昔にお酒が造られたと聞いたことがあります。さぞかしおいしいお酒があることと思いますが、さてどうやって選びましょうか。

長いお酒の歴史からだけでなく、北京市民 2千百万人を見込んだ売場なら当然ながらアルコールの選択肢はあまりにも豊富。空港の免税店並みのバリエーション、白酒(パイチュウ)から高級ウィスキー、ブランデーはひととおり揃っています。白酒はやはり中国のお酒の代表格だけに数えきれない、これだけ並ぶと手にとってひとつひとつ吟味できません、そうなるとやはり インパクトあるパッケージに目線が行きますね。高級感を表すために 金銀箔押し エンボス、光沢や、絹目 などなど 随分お金がかかってますね。選択肢が多い場合、改めて 箱が購買力を決定づけ 商品の価値を高めていることを認識しました。そのような中に 茶色の瓶が何本か商品棚の再下段隅に押しやられているのを発見  よく見ると一升瓶の肩の部分にはうっすらと埃。あれ これは 有名な銘柄の日本酒。悲しいかな 2012年の商品が売れず終い。確かに日本ではまだまだ 化粧箱に入った一升瓶は決して多くないですね。しかし、箱に入っていないことが災いして中途半端な商品に思われたのかもしれません。中国だけではなく、世界デビューには外箱は必須アイテムのようです。読者の段ボール会社さん、紙器会社さん 肩身の狭い日本酒をぜひ、助けてあげて下さいね。