第101回『インドを見つめる②』(板紙段ボール新聞R4年12月7日付)  掲載より

大手一貫・専業、ボックス等、そのような分類で様々な話題が本紙毎号で賑わっておりますが、インドでは、業界はどんな構造になっているのでしょうか?

インドには1万8千もの段ボール事業者があります。その市場規模は金額ベースで世界ランキングでは2011年に8位、16年には5位、そして20年にはドイツを抜いて第4位に。いよいよ日本を追い抜くのも時間の問題と言えます。日本のGDPが20年代にインドに3位の座を奪われる…との予測からも、予想はあたりそうです。

インド段ボールエキスポ19の資料を読むと、業界を「組織化」「非組織化」で二分類しておりJETRO(日本貿易振興会)アジア研究所によると法人・個人事業ではなく、後者は10人以下の事業所と定義しているとのこと。全産業の就業者の85%以上とされ、この割合は大きくなっているのが特徴です。

段ボール事業者数の10%が「組織化」、90%が「非組織化」ですので大半が10人以下の零細事業所ということになります。そして全生産量の55%がこれら零細により産み出されている。生産能力は前者が平均1千~1500㌧、後者が100㌧以下とのこと。

ケースの用途は前者が加工食品、電気製品、繊維、耐久消費財に対し、後者は農産物や食品等の地場産品向け。 なお、Wadpak社、Sharda Packaging社、Pack Kraft社、Perfect Group社、Horizon社などが、インドの代表的な段ボール企業です。=フレキソ美粧印刷はインドでもマストアイテム。Pack Kraft社ウブサイトより=来年には、人口で中国を追い抜く見込みのインド。今後の成長を定点観測していきたいと思います。